ドライアイスで簡単!自由研究(小学生・中高学年向け)

アイスがおいしい季節になりましたね。

アイスクリームやケーキを買うと、お店でつけてもらえる、つめたーいドライアイス。

わたしたちの身近にあるドライアイスという化学物質は、自由研究の素材にぴったりなんです!

捨ててしまうのはもったいない。

ドライアイスをゲットしたら、その日のうちに、いろんな遊びをしてみましょう。

小学校中学年・高学年向けの、ドライアイスを使った、簡単な実験・自由研究の方法を、ご紹介します。

 

自由研究のまとめ方のコツについては、下記のリンクをクリックしてご覧くださいね。

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では、まず、ドライアイスとは、一体、どんなものなのでしょうか。小学生にもわかりやすいように、できるだけ簡単な言葉で説明していきますね。

 

ドライアイスとは

ドライアイスは、<二酸化炭素>を冷やして圧縮して固体にしたものです。

二酸化炭素は、化学式CO2であらわされる気体のことで、無色、無臭、燃えない(不燃性)、空気より重い、といった性質があります。

空気中には、約0.04%の二酸化炭素が含まれています。(空気の成分は、約78%が窒素、約21%が酸素、残りがその他)

 

わたしたち人間は、酸素を吸って、二酸化炭素を吐いています。動物も同じように呼吸します。ほかにも、炭素を含む物質(石炭、石油、木など)を燃やすと、二酸化炭素が発生します。

一方で、植物は、二酸化炭素を吸収して光合成し、酸素を作り出します。

 

ドライアイスは、家庭で作ることはできません。

工場で、高い圧力をかけながら冷やすことで、気体だった二酸化炭素が、液体にならずに、固体の<ドライアイス>になります。

(ただし、特別な条件下では、液体の<液化炭酸ガス>を作ることができます。)

 

また、ドライアイスは、常温の室内に置いておくと、しばらくすると、跡形もなく、無くなってしまいます。

-79℃で、気体の二酸化炭素に変わるのです。(これを、むずかしい言葉で、<昇華>と言います。)

-79℃というと、お家にある冷凍庫よりも、低い温度です。だから、次の日までとっておきたくて冷凍庫に入れて冷やしておいても、

やっぱり、跡形もなく消えてなくなってしまいますので、ご注意ください。もらったら、その日のうちに、遊びましょう!

 

[aside type=”warning”]

遊ぶ時は、ちょっとくらいなら手で直接さわっても問題ありませんが、3秒以上、じかに触るのであれば、手袋をしましょう。

ドライアイスはマイナス79℃なので、低温やけどをする恐れがあります。

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ドライアイスは、水に入れると、気化のスピードが速くなって、白いけむりをモクモク出しながら、どんどん昇華します。

その白いけむりは、よく、アイドルやミュージシャンのコンサートで活用されます。ステージ上に、ドライアイスからでる白いけむり「スモーク」を充満させて、照明で照らすと、幻想的な演出ができるからです。こんな感じ。↓ ↓

この白いけむりは、ドライアイスではありません。じつは、水の粒、または、氷の粒なんです。

 

ドライアイスと接している水が急激に冷やされて、ドライアイスが気化してできる二酸化炭素とともに、空気中に漂っているのです。

しばらくすると、白い煙がなくなって、何も見えなくなるのは、水や氷のつぶが空気であたためされて、水蒸気に変わったからです。

 

ドライアイスのことが、よくわかりましたか?

では、つぎに、ドライアイスを使った簡単な実験・自由研究の方法を、見ていきましょう。

 

ドライアイスを使った実験① 気体をつかまえる!




透明のビニール袋に、角砂糖くらいの大きさのドライアイスを入れて、中の空気を抜いて、口をしっかりと結びます。

すると、ビニール袋はどのように変化すると思いますか?

 

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あ)ビニール袋はしぼんだまま。(気体はつかまえられない。)

い)ビニール袋はふくらむ。(気体はすこしつかまえられる。)

う)ビニール袋はパンパンにふくらんで、「バン」と大きな音を立てて、破裂する。(気体はたくさんつかまえられる。)

[/btn]

 

こたえは、。。。

 

[voice icon=”http://riketama.info/wp-content/uploads/2017/07/c221e976d15d360d2ca2204715b5b6c2.png” name=”なごみ” type=”r big”]簡単なので、実際にやってみてくださーい![/voice]

 

でも、今ここで、答えを知りたい方のために、タネ明かしをしちゃいます。

 

正解は、(う)です。

 

入れるドライアイスの量が少ないと、破裂までは行きません。量は、自分で調節してみましょう。

また、近くに乳幼児がいないこと、いても、十分に見張っておけるような状況下でやるようにしましょう!

 

ドライアイスが気体になると、その体積は、750倍になります。

だから、1c㎥のドライアイスが気体になると、750c㎥の二酸化炭素になるのです!ずいぶんとふくれあがりますね。

 

ふしぎなふしぎなドライアイス。もっと遊んでみましょう!

 

ドライアイスを使った実験② テーブルでエアホッケーをしよう!

ドライアイスを、エアホッケーの球にします。

スー――っとテーブルの上を滑りゆくドライアイスを見るのは、なかなか面白い!

 

ここでは一体、どんな化学変化が起きているのでしょうか?

まず、ドライアイスを常温で置いておくと、表面が少しずつ気化していきます。

そこに、一定方向の動力を加えると、<等速直線運動>に近い動きをします。

ずっとドライアイスが気化し続けているため、テーブルとドライアイスの間に生じる摩擦が少なくなるからです。

 

ドライアイスをつかった実験③ ろうそくの火は消えるか?

ドライアイスがとけてできた気体は、ふつうの空気とちがう性質があります。

それを、ろうそくの火を使って、確かめてみましょう!

 

まず、ドライアイスを深めのグラスに入れて、グラス内に二酸化炭素を充満させます。

ドライアイスから出る気体=二酸化炭素は、空気の1.5倍くらい重いので、コップにためることができます。

無色、無臭のため、ふつうの空気と見た目は変わりませんね。

 

そこに、火をつけたろうそくを入れます。ろうそくの火は、どのように変化するでしょうか?

 

 

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あ)火ははげしく燃える。

い)変わらない。

う)火は消えてしまう。

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比較のために、ドライアイスの入っていない、ふつうの空気の入ったグラスでも、同じようにろうそくの火を入れて、実験しておきましょう。

 

火は消えましたか?

そうですね。消えちゃいました。では、なぜか?

 

グラスの中に二酸化炭素が充満したことで、物を燃やすのに必要な酸素(O2)が無い、もしくは著しく少ない状態になり、火が消えました。

二酸化炭素は不燃性で、酸素や水素のように、ものを燃やす性質が無いのです。

 

ドライアイスをつかった実験のしめくくりは、おいしい実験です♪ (^O^)/

 

ドライアイスをつかった実験④ シャーベットを作ろう!

さいごに、ドライアイスでシャーベットを作る実験のご紹介です。

ドライアイスを水の中に入れると、ぶくぶくモワモワが現れるのは、みなさんご存知のとおり。

さて、そのドライアイスが溶けた水は、飲めるでしょうか?飲めないでしょうか(からだに毒)?

 

こたえは、

 

[voice icon=”http://riketama.info/wp-content/uploads/2017/07/c221e976d15d360d2ca2204715b5b6c2.png” name=”なごみ” type=”r big”]飲めまーす![/voice]

 

はい、じつは、飲めるんです。

 

ドライアイスの二酸化炭素は、ほとんどが気化(昇華)して空気中に放出されましたので、水に溶けて残っているのは、ほんの少量です。少量ですから、飲んでも問題ありません。

 

では、どんな味がするのでしょうか?

 

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・スーッとする

・すこしすっぱい

・変な味

・おいしい

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感じ方は、人それぞれですね。

砂糖水やリンゴジュースにドライアイスを少量入れてとかした水は、サイダーのような味です。

それもそのはず、二酸化炭素は<炭酸ガス>とも呼ばれます。炭酸ガスが溶けている飲み物だから、「炭酸飲料」と言うのですから。

 

同じ要領で、ドライアイスの量を増やすと、もっと冷たいシャーベットを作ることができます。




シャーベットの作り方

 

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<そろえるもの>

・炭酸入りではないジュース(1人分はコップ3分の1)

・ドライアイス(1人分は5センチ角くらい)

・コップ

・清潔なタオル

・金づち[/btn]

 

ジュースの味は、いろはすのはちみつレモンやオレンジジュース等、酸味のあるものがオススメです。

 

 

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<手順>

1.ジュースをコップに3分の1入れる。

2.ドライアイスをタオルにくるんで、金づちで、小さく小さくなるまで、くだく。かき氷ほどの粒になるまで。

3.1のジュースに、くだいたドライアイスをスプーン3杯くらい入れて、よくかきまぜる。

4.けむりが出なくなるまで放置。できあがり。[/btn]

 

ドライアイスの小さな塊が中に残っていることがあります。小豆つぶくらいのかたまりなら、食べても大丈夫です。

 

とっても冷たくて、おいしいですよ~!

 

これでドライアイスの実験は終わりです。

 

ドライアイスをつかった実験は、親子で簡単にでき、楽しい時間が過ごせますので、

小学生の中学年、高学年向けの夏休みの自由研究としても、外で遊べない時の室内遊びとしても、おすすめです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。