センター試験が廃止されるという、2020年の大学入試改革とは?
こんにちは、理系子育て案内人のなごみです。
気になる記述式の導入、英語の民間資格の活用をはじめ、新たな評価基準となる、学力の3要素やアクティブラーニングなど、新しい「大学入学共通テスト」がもたらす大学受験の変化について、保護者がいまから知っておくべきことをまとめました。
小・中・高校生のお子様を持つ親御さんは、最新ニュースのチェックや先輩ママさんの口コミ、そして当ブログを読んで、大学入試改革に、今から備えておきましょう!
これまでのセンター試験
大学入試センター試験は、その昔「共通一次」と呼ばれていた国公立大の一次試験の流れで、
国・数・理・社・英の5教科をマークシート方式で解答するテストです。
国公立大は全教科指定の場合が多く、私立大は2~3教科のみ。
大学受験経験者には、なつかしく思い出される、青春の1ページ。。。なわけないか!
受験勉強の追い込み&インフルエンザ対策は、大変ですものね。
2020年度、そのセンター試験が廃止されることになります! ( ゚Д゚)
ひゃー、、、びっくりしましたが、
これから仕事で求められる資質が、今までとは大きく異なってくる以上、
人材養成・輩出機関としての大学の教育内容も、大幅に変えなくてはならないので、
入学者選抜の学力の測定方法を、「学力の3要素」の評価に変えていくのは必然ですし、
社会変化のスピードに合わせて、できるだけ早く実施してもらいたいなーというのが、
なごみの本音です。
点数を決める「学力の3要素」とは
学力の3要素とは、以下の3つを、番号の若い順に、確実に身につけることです。
-
- 知識・技能
- 思考力・判断力・表現力
- 主体的な学習意欲(主体性・多様性・協働性)
ここで大切なのが、今までの知識詰込み型の教育が全くなくなるわけではない、ということです。
というのも、適切な知識の蓄積がなければ、その次の段階の、思考力、判断力、表現力を磨こうにも、出来ないからです。
むしろ、基礎的な読み書き計算、理社の知識は、今まで通り必須のスキルで、
受験者には、それプラスアルファの、21世紀型スキルが求められてくる、ということです。
[btn class=”simple”]
<参考記事>AI社会で食べていける大人にそだてる!世界が求める10のスキル
[/btn]
過去にあった重箱の隅をつつくような出題に対応するためだけの知識オンリーの詰込みは、
なんでもスマホで瞬時に答えが見つかる社会では、役に立たなくなりますから、
身につけた知識を、どのように使うかのアウトプットが、大切になってきますね。
新しいテスト「共通テスト」
2020年度、もうテスト自体がなくなるのかというと、そうではありません。
名前を変えて、センター試験に代わり、あらたに実施されるのが、「大学入学共通テスト」です。
2002~3年以降に生まれたお子様が受けるのは、こちらのテストです。
ただし、2020~2024年度は、移行期間であるため、経過措置として、新テストの内容は今のセンター試験に類似した問題になる可能性が指摘されています。
とは言え、塾や高校では、その対策として、作文や英語学習の内容を刷新する必要があります。
今年度(2017年度)、第一回目の試行が予定されており、はじめて記述式の問題が出されるので、教育界では注目が集まっています。
テストの変更点
- 国語と数学で、記述式の問題が出ます。
⇒ 都立高の適性検査の記述式の問題の応用バージョンになるのではないかと、塾関係者には予想されていますが、
出題範囲は高校より多岐に渡るし、予想問題を作るにも、今の段階では、情報が少ないそうです。
- 英語は、従来の読み・書きだけでなく、聞く・話す能力も評価する、4技能評価へ。
⇒ 一からの作問は大きな負担となるため、すでにある民間の英語検定試験(英検、TOEFLなど)で代用する。
高3の4~12月の間に、2回受験して、スコアや級を提出する。実質、10月の受検が、最後のチャンスとなっています。
現在でも、英検の準2級取得(3級はみんな持っているので、準2級以上が求められます。)で、内申点が1点加算される制度を取っている都道府県がありますが、今後は、より積極的な民間シフトの流れが起きていきます。
英検受験対策は、オンラインで何度でも繰り返し学べる、英検ネットドリルがおすすめです。↓↓↓
- 大学は、「アドミッション・ポリシー」を事前に明示し、受験者にどんな能力を身につけてきてほしいかを知らせる。
小・中・高での教育改革
2020年に、大きな変更があるのは、大学だけではありません。
高校でも、新テスト「基礎学力テスト(仮)」の導入が、予定されています。
とはいえ、都道府県によっては高校時に学力テストを実施しているところも多いので、その代わり、ぐらいの存在です。
ただし、この新テストは、アクティブ・ラーニングの飛躍的な充実を図ることを目的としているので、試験内容は変わるそうです。
学生にとっては、基礎的な学力の積み上げのペースメーカーのため、教員にとっては、基礎学力を測定しやすくするため、また、アクティブ・ラーニングを効果的に進めるために、活用されるそうです。
小中学校でも、英語とプログラミングの必修化など、2020年は、21世紀型教育の改革元年。
2007年度以降に生まれたお子さまは、義務教育のうちから、新しい教育を受けられることになります。
一連の教育改革で、子ども達が、これから必要な生きる力を、ちゃーんと身につけられるようになれば、
今回の大学入試改革で、一番、得をするのは、他でもない、子供たちです。
移行期間が大学入試時期と重なる学生さんは、出題傾向が急に変わって大変かもしれませんが、
ご自分の未来に向けた志に、少しでも近づけるような道を、歩めるようになるといいですね。
最後まで読んでいただき、まことにありがとうございました。