<海外駐在:子どもの教育>日本人向けの塾か?通信教育か?

「海外駐在」って、言葉の響きは華やかですが、

子どもを伴っての駐在生活は、ママ・パパの悩みも、苦労も、人一倍です。

とくに、就学期(小1以上)のお子さまがいる場合、教育環境はよく考えて、親御さんがしっかりとサポートしてあげることが必須です。

 

ご家庭にもよりますが、海外駐在員の家庭は、ご主人が外で働いて家計を支え、家族の生活は、専業主婦の奥様がおひとりで支えているケースが、大半です。

ということは、お子さまの勉強を見てあげる役割は、お母さまがメインで果たしていくことになります。

 

「ワンオペ育児」という言葉を耳にしますが、駐在中は、遠い異国の地で、慣れない言語を操りつつのワンオペ育児なので、

最初の1,2年はテンションが高いのもあって、あまり苦労に思わなくても、長期間に及ぶとなると、日本でする育児より、だいぶ大変に思えます。

なごみの経験でも、日本でのワンオペ育児なぞ、出張でほとんど留守にしている主人を支える駐在中のそれと比べたら、チョロいもんです。(;^_^A

お住まいの国や環境により、各々の事情は異なるかと思いますが、駐妻のみなさま、お子さまの送迎や精神面でのサポートなど、いつもお疲れ様です!

 

さて、帰国後の中学受験・高校受験・大学受験のことを考えると、海外駐在中も、日本での教育内容を、現地での学習と並行して、学んでいく必要性があります。

帰国子女枠を設けている私立校は、都内では数多くあり、帰国組の入試のチャンスは広がっていますが、人気の大学の附属校や名門校となると、狭き門。

駐在中は、現地校の宿題をこなして、ふだんの授業についていけるようにするのだけでも一苦労ですが、

日本の小中学校で学ぶ単元を、もれがないように、一度でも目を通して、学んでおくことで、帰国後の受験勉強の基礎づくりができます。

 

この記事では、日本の教科書を無料でもらう方法に始まり、日本人学校、日本語補習校、日本人向けの学習塾、そして、日本の大手学習塾が運営する通信講座など、

今、駐妻に選ばれている、将来のお子さまの受験にも役立つ学習方法を、ご紹介します。

 

日本の教科書を無料でもらえる!

駐在中、お母さまおひとりで、日本の教育内容を一からすべて教えるのは、むずかしいですね。

お母さまご自身が多忙ということもありますが、教材がないのですから。。。

でも、永住ではなく、1年以上海外滞在予定のある駐在員のお子さまに関しては、文部科学省が委託している「海外子女教育振興財団」(JOES)に申し込めば、義務教育課程で使う教科書を、無料で配布してもらうことができます!

 

海外子女教育振興財団HPへとびます↓

http://www.joes.or.jp/kojin/kyokasho

 

とはいえ、教科書だけあっても、積んでおいたら自然とこどもが勉強するかといえば、そんな奇跡は、まだ見たことがありません!笑 (;゚Д゚)

みんな、どうやって勉強させているんだろう? と、海外赴任したての頃は、不思議でしょうがなかったです。

 

日本人学校に通う場合(大都市部)

日本人が多く住んでいる地域には、日本人学校や、日本語補習校なる、子どもの教育になやめる駐妻にとっては、神のような存在!が、あるエリアも、あるんですね~。こちらは、主に大都市部です。

日本人学校

ヨーロッパやアジアの、ふるくから日本人が多い大都市には、日本人学校(複数の日本人の教師が派遣されている)があります。全日制の小中学校があり、義務教育課程の学習指導要領に、ある程度沿った内容の指導が受けられます。

ここに通えれば、日本の勉強にかんしては、おおむね安心できます。ただし、せっかく海外に住んでいても、現地の言葉が身につく速度はゆっくり。

母語がメインの言語環境になるので、海外に住んでいても、第二か国語の習得に関しては、どうしても不利になってしまいます。

 

このことから、どうしても英語を身につけさせたい!スペイン語、フランス語、など現地の言葉を身につけさせたい!というご家庭は、日本人学校が近くにあっても、あえて、インターナショナルスクールや現地の私立校に通わせているようです。

 

現地校に通う場合(大都市部)

 

現地校に通うことになった場合の、日本語および日本で習う単元の学習は、どのようにサポートするのでしょうか?

大都市には、日本語補習校や、日本人向けの学習塾があります。

塾には、習熟度別や志望校別にさまざまなクラスがあったり、完全個別指導だったり、スタイルは色々です。

 

日本語補習校

週末(おもに土曜日)や平日の放課後に、現地の教育施設を借りて開く「日本語補習校」なるものがあります。

先生は、国際結婚をして現地に永住している、教員免許のある女性などです。

日本語の本をたくさん所蔵している図書室があったり、ふだんは現地校に通っていても、補習校では日本語で話せる友達ができる。

海外生活のなかで、長年つきあえる友人を得るチャンスにもなります。

 

日本人向けの塾

日本語補習校がある地域でも、とくに日本人が多く、教育熱心な地域には、なんと、日本人が運営する塾が、教室を開いていることがあります!

たとえば、サンノゼには、ena国際部があります。

インドネシアのジャカルタには、パンセとPHI。

シンガポールには、ena、早稲アカ、駿台。

ロンドンには、enaとJOBA。

ソウルにはJOBA。

バンコクには、MIC、アリオリオ、NOAH、TJブリッジ、東進中学NETほか。沢山あります。

 

でも、交通事情が悪くて(ひどい渋滞とか)、平日の放課後に授業があっても、家から通えない場合もあります。

その場合は、以下で紹介する通信教育なら、家で取り組めます。




現地校しかない場合

小学校低学年の場合は、現地校しかなかったとしても、家庭学習をしっかりやれば、ぶっちゃけ何とかなるようです。

駐在中は、ほかに選択肢はないですから、現地校の勉強に集中するしかなく、

日本語の教材としては、ベネッセのこどもチャレンジ<小学講座>を取り寄せて、漢字・読解や計算など、超基礎的な部分を練習して、あとは低学年向けの本を読めば、帰国してから、いくらでも追いつくことができます。

(でも、最初の半年は追いつきのためにプラスαでの勉強をしなければならないため、お子さまも、サポートされるおうちの方も、けっこう大変だそうです。)

 

お子さんが高学年だったら

考慮すべきなのは、小学校高学年以上のお子さまを帯同する場合です。

この年齢に達すると、駐在に帯同しようかどうか、正直、迷いが生じてきます。

 

「子供はのびのび、好きなだけ外であそんで、好きな事に熱中して~♪」という子育てをしたい気持ちがあったとしても、

学年が上がるにつれて、そうとばかりは言ってられない状況に、だんだんとなってくるものです。

 

そう、見据えているのは、帰国後の日本での受験です。

 

入試では、どうしても、テストの点数で足切りされてしまいますので、

お子さまの素晴らしい素質を、志望校側にわかってもらうチャンスを広げるには、テストで点数をしっかり取ることが、舞台に上がる条件になります。

 

海外でできる受験対策

中学受験なら、四谷大塚NET海外会員のインターネット講座があります。こちらを選んで受講しているご家庭のお話は、比較的よく耳にします。

高校受験対策には、Z会の海外受講と、東進中学NET海外会員のインターネット講座があります。

また、早稲アカとSAPIXは、海外でも模試を受けることができますので、日本の受験問題への慣れやお子さまの位置確認には、いいと思います。(ただし、日本国内と同じ問題なので、難しいことは覚悟で!自信をなくさないように。)

 

 

海外駐在は、旅行や異文化交流など、ふだんなかなかできない経験ができる、またとないチャンス!

大いに楽しんで、ご家族でかけがえのない時間を過ごして、絆を深めて行ってくださいね。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。