都立中受の塾enaが小学生の授業料値上げ!理由は?家計への影響は?

都立中受に定評がある塾、ena(エナ)が、2018年度から授業料を値上げします!
消費税増税も控えているのに、家計への負担増は必至。。。

こんにちは、理系子育て案内人のなごみです。子供たちが人生100年時代をハッピーに生きる力を引き出すために、理系の才能を伸ばす子育てをしています。

くわしくは、ブログについてと、AI社会を生き抜く!文系親が子どもを理系に育てる方法をご覧くださいね。

 

さて、冒頭の通り、2018年2月から、学習塾のenaが、授業料・教材費ともに、値上げに踏みきります。

今回は、家計へどの程度影響があるのか、そして、値上げの理由について、独自に推測してみたいと思います。

 

<2019年、enaの新年度の授業料が発表になりました。↓ ↓(10月15日更新)

都立中受 ena 気になる2019年度の授業料は値上げ?それとも値下げ?

 

<2018年夏、enaの夏期講習が発表になりました。↓ ↓(5月24日更新)

ena夏期講習の費用は高い?小学生の部 2018 料金を一挙公開

 

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enaの授業料値上げの詳細

 

enaを経営する学究社(証券コード:9769)は、近年、少子化の逆風のなかでも、スクール数・生徒数を順調に増やしており、売上高および営業利益も、過去4年間、順調に伸びています。今期の会社予想も増収増益の、右肩上がりです。

学習塾のなかでは、”都立復権”の時流をいち早く捉えた、大胆な経営の転換が功を奏し、2015年には東証一部上場を果たすなど、業界の「勝ち組」と言われています。

そのenaが、消費増税8%⇒10%を控えた2018年2月から、毎月の授業料を、月2,000~4,000円単位で、小学部の授業料を値上げすることになりました。

[voice icon=”http://riketama.info/wp-content/uploads/2017/07/c221e976d15d360d2ca2204715b5b6c2.png” name=”なごみ” type=”r big”]都立中受する家庭はコスパ重要なんですけどね。。。涙目[/voice]

 

小学生の部での値上げ

小3     0円 →  3,240円   △3,240円の値上げ!

小4 11,880円 → 14,040円   △2,160円

小5 27,000円 → 31,320円   △4,320円

小6 37,800円 → 41,040円   △3,240円

 

新小5生は、小4のときは、週2回の受講で11,880円/月だった授業料が、

週3回に増えるものの、授業料は3倍弱の31,320円/月となり、最低でも、約2万円/月の出費増です!

もちろん、これにプラスして、教材費も別途かかります。

通常授業料だけで、小5は71,280円、小6は83,160円(通年)が、授業料に加算されます。

夏期講習や冬期講習など、学校が休みの間にある授業も加算すると、年間50万円以上の出費増が考えられます。

 

<2019年、enaの新年度の授業料が発表になりました。↓ ↓(10月15日更新)

都立中受 ena 気になる2019年度の授業料は値上げ?それとも値下げ?

 

中学生の部での値上げと値下げ

中1   5,400円  →    3,240円  ▲2,160円 の値下げです!

中2  20,520円  →   21,600円  △1,080円

中3  設置コースに大幅な変更があり、これまでとの比較が簡単にはできませんが、

しいて言えば、都県立受験科(週4)で、

30,240円  →  28,080円   ▲2,160円 のの値下げです!

大幅アップの小学生の部に比べると、中2だけ若干値上げ、中1、3生は、なんと授業料を値下げしています。

生徒数が多い小学部から集めたお金で、今度は、中学生の生徒数を増やす経営施策なんでしょうか??

 

[voice icon=”http://riketama.info/wp-content/uploads/2017/07/c221e976d15d360d2ca2204715b5b6c2.png” name=”なごみ” type=”r big”]都立中受初心者の方は、こちらの記事もどうぞ![/voice]

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業界再編でグループ化された塾

学習塾業界では、少子化で明らかに市場が縮小することがわかっているので、数年前から業界再編が起きていました。

傾向としては、幼・小~高までの垂直統合、生徒の囲い込みに、各社熱心でした。

代表的なところでは、SAPIXは代ゼミに、四谷大塚は東進ハイスクール運営のナガセに、それぞれ買収されています。

日能研は河合塾と事業提携しているし、栄光の筆頭株主は「Z会」で知られる増進会出版社であり、Z会のライバル「進研ゼミ」のベネッセホールディングスは東京個別指導学院を買収しました。

 

一方で、明光、早稲田アカデミー、THOMAS運営のリソー教育、ena運営の学究社などは、大手予備校グループとは一線を画し、今も独立を保っています。

前述の3社は私立名門中受を専門にして生徒数を伸ばす一方で、enaは都立中受にターゲットをしぼり、こちらも消費者の支持を得ています。

 

新校開設でかさむ賃借料などの設備費

学習塾の損益分岐点を押し上げるのは、設備費と人件費ですが、

いい先生がいないと生徒が集まらないのが塾ですから、人件費を削減するのは筋ちがいというもの。

しかも、設備費に比べたら、人件費の増加は、金額的に大したことありませんし、塾という労働集約的な産業においては、人材は資産です。

固定費として大きくのしかかってくるコストは、むしろ、物件取得や毎月の家賃といった設備関連の方です。

enaでは、この傾向が顕著にみられました。

IR資料から見るに、2年前に新宿の美大受験塾をオープンした当初は、キャッシュフローを相当圧迫していたようです。

また、enaの本拠地でもある東京西部では強いものの、東部には校舎も少なく、東部の都立中高一貫・都立高の合格実績が伸び悩んでいる現状を突破するため、家賃の高い東京東部に積極出店(出校?)したために、

設備取得にかかった費用や継続利用の賃借料が、数億円規模でふくらみました。

参考資料:学究社 決算説明会資料(前期:平成28年度3月期)




経営陣のお家騒動?

enaを運営する学究社の新社長だった大久保氏が、今年9月、社長就任からほんの半年で、突然辞任されたようです。理由については、「一身上の都合」としか発表されていませんが、元々、コンサル出身で、同社の副社長をされていた方でしたから、社長就任後は活躍が期待されていただけに、残念でした。一体、何があったのでしょうか…?

今は、会長に退いていた創業者の河端氏が、社長に戻られています。

大久保社長の辞任発表直後は、株価が急落する場面もありましたが、創業者の方が、今後もアツい気持ちで切り盛りしていくとわかり、株価は回復しましたし、enaの生徒の保護者としても、ほっとしたところです。

 

<2019年、enaの新年度の授業料が発表になりました。↓ ↓(10月15日更新)

都立中受 ena 気になる2019年度の授業料は値上げ?それとも値下げ?

 

それでもenaを選ぶ理由

ということで、小学部の生徒の親に容赦なーい( ;∀;)値上げをしてくれたenaですが、

来期以降は、新規開校を減らす方針だそうで、設備にかかる費用が、これからもどんどん増えていく!ということはなさそうです。

また、中学部の授業料を下げて入り口を広げたことで、中学生の生徒さんが多く集まるようになれば、また数年後には小学部の授業料が見直される可能性もあります。これまでも、enaは結構、柔軟に料金変更をしているからです。

とは言え、値下げが数年後のタイミングでは、今通っている生徒さんは卒業していしまいますから、メリットはないんですよね。(ふたたび涙目)

こうなったら、enaを授業料以上に活用して、中学受験で合格を勝ち取るしか、投資を回収できる道はありません。

まだ小学校低学年以下のお子さんの場合は、授業料が見直される可能性もないとは言えませんので、今後の動きに注目ですね!わが家も下の子の時には、授業料が値下げされていることを祈っています。

今年・来年は、通塾生の家計への負担は、じわりじわりと増えますが、

子供たちにとって、本当に必要となる基礎学力、自分の考えを表現する力、理系の力、ひいては、人生100年時代を生きる力を引き出して、伸ばしてくれる塾として、なごみはやっぱり、適性検査型の都立中高受験に強いと定評のあるenaを選ぶことにしました。

大学入試改革も、今の小学生が大学受験する2024年から、改革が本格化します。センター試験に変わる「共通テスト」は、従来の知識を問うテストではなく、読解力や思考力を問う、適性検査型テストに近い出題方法になると予想されています。

 

<2019年、enaの新年度の授業料が発表になりました。↓ ↓(10月15日更新)

都立中受 ena 気になる2019年度の授業料は値上げ?それとも値下げ?

 

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センター試験がなくなるって本当?2020年大学入試改革でだれとく?

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ena運営の学究社様には、今後は、新規開校よりは、一生懸命ご指導くださっている先生方への待遇改善と、カリキュラム・模試の充実が、既存顧客への利益還元につながると信じておりますので、そちらの方面に、より一層、ご注力いただきたいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

センター試験廃止で新しい「共通テスト」のプレテスト、2017年11月に開催

こんにちは、理系子育て案内人のなごみです。

 

大学までエスカレータで進学でき、内部進学率も高い早慶付属校などは、あまり関係ないかもしれませんが、

国立大附属校や中高一貫校を含む、大学進学を希望する高校生のほとんどに影響があるのが、センター試験の動向です。

センター試験は、2019年度(今からたった2年後!)をもって廃止される予定で、

2020年度(2021年1月終わり~2月初め予定)からは、新しい「大学入学共通テスト(以下、共通テスト)」が実施されることになります。

 

<参考記事:センター試験がなくなるって本当?!2020年の大学入試改革でだれとく?

 

その共通テストの本格的な導入を前に、今年度(2017年度)から3回、試行調査として、「プレテスト」が実施されます。

今回は、プレテストの、気になる中身と、今後の大学入試改革の方向性について、

大学入試センター(独立行政法人)や、教育改革にまつわる各種委員会の先生方のお話を踏まえて、まとめました。

 

大学受験、気にはなるけど、お子様にはまだまだ先の話だったり、ちょっとお堅い話題だったりもするので、

コーヒーでも飲みながら、気楽にお付き合いくださいね~。

 

新しい「共通テスト」のプレテストとは?

プレテストとは、センター試験の代わりに始まる、新しい「共通テスト」の試行調査のことです。

実は、今までに2回、受験を終えたばかりの大学1年生を対象に、バイト代を支払っての、数百人規模の試行調査は、実施済みでした。

 

興味深いことに、第1回目の調査では、受験者本人の自己採点と、民間業者による採点が、半分ほどしか一致しなかったのが(受験者は正解だと思ったものが×をつけられた、または逆のケース。)、

第2回目の調査では、自己採点と業者の採点の合致率が9割近くまで上昇しました。

問題を作成する側と答える側、採点する側の、3者の整合性が、だんだんと取れてくるものなんですね。

また、マークシート方式での正答率が高い受験生は、記述式でも高得点を取ったそうです。

 

そのように、2回のプレ‐プレテストの結果をもとに、新しい出題形式である数・国の「記述式」の出題内容を見直し、

今度は、高校2・3年生への試行調査を、実施することになりました。

 

初年度となる今年、当初は、5万人くらいの参加者を想定して、トライアルの試験を作成していたようですが、

蓋を開けてみると、各都道府県の高校からの参加協力の申し出が多数あり、なんと、19万人規模で、実施されることになりました。

 

受験生と高校の先生方から、すでにあつい注目を集めているんですね!

 

まもなく明らかになる、プレテストの内容

 

このプレテストですが、高校3年生と、高校2年生では、受けるテスト内容が変わります。

 

高3向け:本番のセンター試験に近い形の、マークシート方式のみ。

高2向け:改革後の共通テストに近い形の、記述+マークシート方式。

 

プレテストですから、5教科すべて受けるわけではなく、1教科のみとなります。

高2は、出題範囲が限られていますから、受験科目は、国語と、数Ⅰ・Aの2科目。

その他の数Ⅱ・Bおよび理社科目は、高3生が受験します。

 

11月13~24日が実施期間となっており、試験内容は、12月にすべて公表される予定です。

いま、受験産業が、最も注目しているのが、高2生が受験する「記述+マークシート方式」の出題内容です。

 

英語は、11月ではなく、2018年2月に、高2生を対象に、再度、プレテスト参加協力の募集をかけるそうです。

ただし、英語に関しては、今後は、民間資格を活用し、大学入試センターが作る英語の試験は、今後6年かけて廃止する方向なので、

今後は、学校教育や塾、家庭でも、TOEFLや英検、TOEICなどの資格試験への対策が、重視されるようになるでしょう。

2020年の大学入試改革って?

 

2020年に実施される大学教育改革は、高大接続を進めて、学力と希望進路の調整をはかるという前向きな側面だけでなく、

少子化による受験者数の減少で淘汰される中堅以下大学の振るい分けという、シビアな側面も持ち合わせています。

 

それに、日本で長らく実施されている、各大学が独自に実施する「個別試験」制度に対して批判的で、

学力の3要素の評価手法を、「共通テスト」への一本化を図ろうとする教育界のお偉方も、少なくありません。

 

また、高3の8月以降に実施しているAO入試や、11月以降に実施している指定校推薦が、学力以外の能力を重視するあまり、学力が他の受験生の基準に達していない新1年生が、一定層、存在するようになったことへの批判もあり、

私立・国公立を問わず、AO入試や指定校推薦でも、共通テストを課すべき、という考えの方々もいます。

 

日本の大学入試制度が抱える問題は、出題内容が、21世紀型スキルに対応しておらず、古いままの知識評価型であることのみならず、

「入るのが大変で、卒業は楽勝」という、日本の大学の仕組みが、根底に流れているので、

抜本的な改革を目指している勢力はあるものの、色々な意見や利害(受験産業は正直なところ、現状維持が理想…)の調整に、今もって、時間がかかっているのが、現状のようです。

 

しかしながら、現状を憂いて、未来を案じている教育界の方々は多く、

共通テストでの学力評価 + 個別試験(AO、推薦、一般含む)での人柄評価

入るのが大変、卒業は楽勝の大学 ⇒ 入るのは適度に大変、卒業はしっかり勉強しないとできない大学

にシフトしていく時代の流れを、保護者のひとりとして、静かに見守っていきたいと思います。

 

小学生の親が今からすべき3つのこと

このように、2020年度の大学入試改革によって、アクティブ・ラーニングで培われる、「問題解決能力」や「他者との調整力」といった、知識評価型テストでは評価できない能力も問う、記述式を含む「共通テスト」が実施されることになりますが、

 

今まで以上に大事になるのは、小学生時代から、年齢に合った、学習の習慣を身につけることです。

 

  • さまざまなジャンルの読書と、漢字・慣用句の習得を踏まえたうえで、作文を書く力を鍛えること
  • 算数の基礎的な能力(数的・空間把握)を積み上げること
  • 英語への興味を広げ、読み書きだけでなく、楽しんで発語すること

 

この3点を、確実に身につけさせてあげることが、遠回りのようで、実はいちばんの、大学入試改革の対策になると思います。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

理系文系どっちが就職に有利?早期の文理選択は日本だけ?欧米との比較と将来性

 

人生100年時代をハッピーに生きる力を子供たちに!こんにちは。理系子育て案内人のなごみです。

 

理系の素養がないと、稼げる仕事を見つけにくくなる時代が、もうすぐやってきます。

そんななか、日本の大学では、いまだに「私立文系」の一大カテゴリーが存在し、数学アレルギーの文系オンリー人材(え?呼んだ?笑)を輩出し続けているように見えますが、このままでいいのでしょうか?

文系人材の需要過多の原因は、どこにあるのでしょうか?

そもそも、文理の選択は、日本の高校2年生にとっては、重荷なのでしょうか?

学生時代の文理選択が、日本の未来に良い影響をあたえるものに変えていくためには、どのような教育改革がのぞましいのか?

今も、政治・経済・学術分野で密接なかかわりのある、欧米の事例との比較を通じて、これからの子ども達に必要な教育システムについて、考えていきましょう。

日本の大学が文系人材を量産し続ける理由

 

日本では、大学受験前の高校2年生のときに、「国立文系」「私立文系」「理系」の3種類のどれかに進路を決めることが、一般的です。

というのも、受験で必要な科目数と種類が、理系か文系か、国立か私立を受けるかで、大きく変わるから。

だから、「私立文系」を選ぶと、その瞬間、高度な数学と理科(物理学、化学、生物学など)は、履修しなくてよくなる。

 

理由は単純。

行きたい大学に合格する可能性を、上げるためです。

 

国立文系志望は5科目受験のセンター試験がありますから、英数国理社の5教科を勉強しなくてはなりませんが、私立文系なら、英国社の3教科で済みます。ラクチン~~♪

いわゆる、私立大学の中のTier1(ティアワン)に分類される人気の早慶上智は、少子化でも大学受験の倍率が高く、

勉強する科目を絞る方が、合格率を上げやすいからですね。

 

そして、Tier2のMARCHほか、中堅大学などが、Tier1に受からなかった私立文系の受験生を受け入れます。

また、成績が振るわず、そもそも勉強に興味がない学生さんは、無理して大学に行かなくてもいいだろうに、すでに大学全入時代ですから、定員割れを起こすような私立大学文系学部を受験、大学側も経営面から学費を納入してくれる学生が要るので、受け入れます。

こうして、文系オンリー人材が、数多く輩出され続け、文系人材の需要過多を招きました。

 

では、まだ自分の進路を決められない人もいる、高校2年生という人生の早い時期に、

文理の選択を決めなければならないのは、日本だけなのでしょうか?

 

 

欧米の文理選択

 

アメリカの場合

 

アメリカの総合大学では、1年生(freshman),2年生(sophomore)は、一般教養(Liberal Arts)と呼ばれる学部に所属します。

文学部(BL:Bachelor of Literature)か科学部(BS:Bachelor of Science)の専攻の選択は、

ギリギリ遅くとも、3年生(junior)になる前までに、決めればいい場合が多いです。大体20歳のころ。

ただし、工科大などは例外で、高校のときに、高度な数学の単位を取っていないと受験できないため、大学受験前の高校1,2年の時に、理系を選択をすることになります。

 

文理選択につづく職業選択も、じっくり決めることができます。

大学を卒業してからすぐに就職するのではなく、1年間のギャップイヤーを挟むことが、世間的に認められているからです。ギャップイヤーの間、海外を旅したり、ボランティアや創作活動をしたりして、自分の本当に進みたい道を手探りで見つける時間を持つことができます。

[voice icon=”http://riketama.info/wp-content/uploads/2017/07/c221e976d15d360d2ca2204715b5b6c2.png” name=”なごみ” type=”r big”]20歳で文理選択、23歳で進路選択。ゆとりあるな~[/voice]

ただし、それも中間層以上の話。アメリカは格差社会ですから、低所得者層の子どもたちは、学費の高い大学には行けず、ギャップイヤーも持てず、低賃金の職に就くことになる場合が多いです。

 

では、ヨーロッパでは、どうなっているでしょうか?

経済でも政治でも、ヨーロッパを代表する大国である、ドイツとフランスの場合をみてみましょう。

 

ドイツの場合

 

ドイツでは、小学校が4年制で、卒業する10歳のときに、どんな種類の学校に行くのかを決めます。入試はなく、学校と家庭との話し合いで決まります。中等学校の種類は3つ。ギムナジウムと、中等実科・商科、基幹学校に分かれます。

ギムナジウムに入学した者は、総合大学を受験でき、将来は、大学の学位が必要な大企業の管理職や技術職などに就くことができます。

他の中学(中等実科・商科学校と、基幹学校)に入学すると、家具職人や美容師などの専門職、販売員などの、いわゆる「手に職」のマイスターへの道に進むことになります。親が職人だと、子も同じ選択をすることが多いのだそうです。

 

この慣行は、「子どもの可能性は無限大」と唱えがちな日本人から見ると、なかなか大胆で古風にも思えますが、キャリア教育を学校と家庭が早期から一体となって行っている様子は、技術の継承の面では心強いし、見習う点が多いです。

職人の家庭が、子供の将来の仕事としておなじ職人を選ぶのは、ギルドという職人同士の組合が中世からあり、戦後もなお影響力を持ち続けていることと、無縁ではありません。

 

一方で、日本で言う、中高一貫校にあたるギムナジウムに進んだ学生は、9年間かけて、国・数・社(歴史)・理(自然科学)・外国語の5科目を学びます。また、日本の高校にあたる最後の3年間(上級ギムナジウム)では、専門にしたい分野も学びます。

卒業試験が厳しいので、将来は文系に進むと決めていても、高校生活の最後まで5教科を勉強し続けなくてはならず、自然と、理系の素養を身につけることができます。

大学受験は、日本のような大学別の入試はなく、Abiturというセンター試験のようなテストの結果により、志望大学に入学できるかどうかが決まります。

[btn class=”bg-yellow big lightning”]大学に行くかどうかを決めるのが10歳。大学に行かない学生は、職業訓練に入るのが11歳。[/btn]

大学まで行く学生は、文理選択は(日本でいう)高校時代におこない、理系の勉強は高校卒業まで継続。ちなみに、教育費は無償です。

[voice icon=”http://riketama.info/wp-content/uploads/2017/07/c221e976d15d360d2ca2204715b5b6c2.png” name=”なごみ” type=”r big”]

びっくりするほど早い時期に進路選択!大学に行かないで職人になる道も整備されているのがGood!

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フランスの場合

 

一方、フランスでは、日本の高校にあたるリセ(lycee)は、すでに職業訓練校の位置づけで、

大学進学コース(バカロレアという大学受験資格を取れる)、職業コース(職業適性証:CAPを取得できる)、農業コース、軍事コースの4種類に分かれます。

よって、中学にあたるコレージュ(注:collegeと書くが、大学ではない)を卒業する14歳のときに、将来つきたい職業を、おおまかに決めることになります。

文理選択も、同じ14歳というタイミングで行われます。

人文系のバカロレアを取るのか、科学技術系のバカロレアを取るのかで、将来、受けられる大学・学部が決まるからです。

ちなみに、大学受験は、フランスではこのバカロレアの点数が、そのまま大学入試の役割をします。ドイツのAbiturと同様の制度ですが、フランスのバカロレアは、落第する学生が半数も出るという厳しいテストです。

 

[voice icon=”http://riketama.info/wp-content/uploads/2017/07/c221e976d15d360d2ca2204715b5b6c2.png” name=”なごみ” type=”r big”]

大学に行くかどうか、文系か理系か、決めるのが14歳。

大学に行かない人は、将来どんな仕事に就きたいかを決めるのが、14歳。

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バカロレア取得のリセ時代は、大学に入るためのバカロレア取得のために必死に勉強する点は、日本の高校生と似ていますね。ただし、大学別のテストはなく、日本で言うセンター試験だけです。

 

ヨーロッパの若者の就職状況

 

若年失業率の高いヨーロッパでは、日本とちがって、新卒が正規職に就ける割合は低く、

キャリアの最初の3年間は、大体、非正規雇用の職業で経験を積み、その後、正規の職に応募し、転職して、段々とキャリアアップしていくのが一般的です。

でも、10歳、14歳という人生の早い時期に、大学に行かない選択をした人は、職人の世界で生きるか、低賃金労働者になるかの二択という、固定されたキャリアの中でとどまるしかないため、

文理選択以前の問題として、低学歴者の職業選択に弾力性が無い点が、未来を生きる若者にとっては、つらい現実ですね。

 

日本では、中学・高校・大学と、各段階での受験競争は厳しいですが、文理選択は17歳前後です。

雇用状況は一時より大幅に改善し、新卒を正規雇用で採用してくれます。

ヨーロッパにくらべると、モラトリアムが長いだけでなく、若者の前には、就職のチャンスが大きく広がっています。

こうやって、他の国とくらべてみると、日本人はけっこう恵まれているんだなと感じました。

 

[voice icon=”http://riketama.info/wp-content/uploads/2017/07/c221e976d15d360d2ca2204715b5b6c2.png” name=”なごみ” type=”r big”]

アメリカはモラトリアムが長いけれど、ヨーロッパでは子どものうちに進路選択しなきゃいけない。

日本はちょうど、大人と子どもの中間地点の17歳で、進路選択、文理選択。雇用は売り手市場。実は、けっこう恵まれてる??

[/voice]

文系人材に仕事の未来はあるの?

 

日本では、これまで、理系・文系がはっきりと区別されて、長~い職業人生全体に、影響を及ぼし続け、片方のスキルだけあれば良かったし、家族を養うことができました。

たとえば、文系学生の場合、大学卒業後に新卒で入社した会社で、総合職として、営業や管理など、技術以外の業務を担当する会社員になる道がありました。

それは、専門知識や経験のない新卒を、入社後、OJT(On the Job Training)で訓練するという、日本独自の慣行があるためです。

[voice icon=”http://riketama.info/wp-content/uploads/2017/07/c221e976d15d360d2ca2204715b5b6c2.png” name=”なごみ” type=”r”]新卒にやさしいシステム。就職したら、あとは会社がめんどうみてくれるって[/voice]

広告代理店やテレビ局、マスコミ、金融・証券など、これまで高収入だった業界には文系人材が多いため、「文系=高収入」の図式が成り立ち、イメージはとても良かったです。

 

しかしながら、IoT&AI社会で真っ先になくなる仕事は、このような事務職です。

 

日本では、約5割の仕事がAIに置き換え可能と言われていますが、その影響が大きいのが、文系の仕事。

これからのAI社会で需要の増える新しい21世紀型の職業には、理系の素養が、どうしても必要になってきます。

将来を考えると、文系学生は、今から、別の技術的な強みを、身につけておく必要がありそうですね。

 

ただし、理系の知識だけあればいいのかというと、そうではありません。

従来、文系が得意とされてきた、コミュニケーション能力などの感情的知性(EQ)が、

仕事に必要なスキルTOP10(世界経済フォーラムの2016年報告書による)のうちの4項目を占めています。

 

よって、これからは、

[btn class=”bg-yellow big lightning”]文系+理系=文理ハイブリッド[/btn]

このような文理ハイブリッド人材が必要とされていくことは、明確です。

 

最も稼ぐ能力を身につけられる可能性が高いのは、「話せる理系」、次いで、「技術もわかる文系」

仕事をするには、いつの世も体が資本ですから、健康な心とからだを備えているのは、言うまでもありません。

 

文系の学生も、理系の学生も、お互いのいいところを吸収し合って、21世紀型のあたらしい職業に必要な、文理両方の素養を身につけていけるようにすることを、教育制度の面から、推奨するべき段階に来ていると思います。

それに必要なのが、大学入試の改革。プラス、大学で学生を本気で勉強させるモチベーションアップの施策。

 

[btn class=”bg-yellow big lightning”]

  • 大学の入試システムを、文理ハイブリッド型に、思いきって変えること

 

  • 仕事で必要なスキルを、産業界が学生に、早い段階で明示すること

[/btn]

 

この2点が、達成できれば、大学より下の教育機関(=良い大学に入ることを目指す教育機関になっている中高)での教育改革は、どんどん進めていくことができるように思います。

教育改革が、文部科学省主導で、2020年に予定されていますが、一保護者としては、今後の改革の動向が、とても気になりますし、期待していきたいです!

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

1人でも多くの子供たちが、明るい100年ライフを送れますように!

 

センター試験がなくなるって本当?!2020年の大学入試改革でだれとく?

センター試験が廃止されるという、2020年の大学入試改革とは?

こんにちは、理系子育て案内人のなごみです。

気になる記述式の導入、英語の民間資格の活用をはじめ、新たな評価基準となる、学力の3要素やアクティブラーニングなど、新しい「大学入学共通テスト」がもたらす大学受験の変化について、保護者がいまから知っておくべきことをまとめました。

 

小・中・高校生のお子様を持つ親御さんは、最新ニュースのチェックや先輩ママさんの口コミ、そして当ブログを読んで、大学入試改革に、今から備えておきましょう!

 

これまでのセンター試験

 

大学入試センター試験は、その昔「共通一次」と呼ばれていた国公立大の一次試験の流れで、

国・数・理・社・英の5教科をマークシート方式で解答するテストです。

国公立大は全教科指定の場合が多く、私立大は2~3教科のみ。

 

大学受験経験者には、なつかしく思い出される、青春の1ページ。。。なわけないか!

受験勉強の追い込み&インフルエンザ対策は、大変ですものね。

 

2020年度、そのセンター試験が廃止されることになります! ( ゚Д゚)

 

ひゃー、、、びっくりしましたが、

 

これから仕事で求められる資質が、今までとは大きく異なってくる以上、

人材養成・輩出機関としての大学の教育内容も、大幅に変えなくてはならないので、

入学者選抜の学力の測定方法を、「学力の3要素」の評価に変えていくのは必然ですし、

社会変化のスピードに合わせて、できるだけ早く実施してもらいたいなーというのが、

なごみの本音です。

 

 

点数を決める「学力の3要素」とは

 

学力の3要素とは、以下の3つを、番号の若い順に、確実に身につけることです。

    1. 知識・技能
    2. 思考力・判断力・表現力
    3. 主体的な学習意欲(主体性・多様性・協働性)

 

ここで大切なのが、今までの知識詰込み型の教育が全くなくなるわけではない、ということです。

というのも、適切な知識の蓄積がなければ、その次の段階の、思考力、判断力、表現力を磨こうにも、出来ないからです。

 

むしろ、基礎的な読み書き計算、理社の知識は、今まで通り必須のスキルで、

受験者には、それプラスアルファの、21世紀型スキルが求められてくる、ということです。

 

 

 

 

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<参考記事>AI社会で食べていける大人にそだてる!世界が求める10のスキル

100年ライフを生きる子供たちが身につけるべき5つのスキル

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過去にあった重箱の隅をつつくような出題に対応するためだけの知識オンリーの詰込みは、

なんでもスマホで瞬時に答えが見つかる社会では、役に立たなくなりますから、

身につけた知識を、どのように使うかのアウトプットが、大切になってきますね。

 

 

新しいテスト「共通テスト」

 

 

2020年度、もうテスト自体がなくなるのかというと、そうではありません。

名前を変えて、センター試験に代わり、あらたに実施されるのが、「大学入学共通テスト」です。

 

2002~3年以降に生まれたお子様が受けるのは、こちらのテストです。

ただし、2020~2024年度は、移行期間であるため、経過措置として、新テストの内容は今のセンター試験に類似した問題になる可能性が指摘されています。

とは言え、塾や高校では、その対策として、作文や英語学習の内容を刷新する必要があります。

今年度(2017年度)、第一回目の試行が予定されており、はじめて記述式の問題が出されるので、教育界では注目が集まっています。

 

テストの変更点

 

  • 国語と数学で、記述式の問題が出ます。

 

⇒ 都立高の適性検査の記述式の問題の応用バージョンになるのではないかと、塾関係者には予想されていますが、

出題範囲は高校より多岐に渡るし、予想問題を作るにも、今の段階では、情報が少ないそうです。

 

  • 英語は、従来の読み・書きだけでなく、聞く・話す能力も評価する、4技能評価へ。

 

⇒ 一からの作問は大きな負担となるため、すでにある民間の英語検定試験(英検、TOEFLなど)で代用する。

 

高3の4~12月の間に、2回受験して、スコアや級を提出する。実質、10月の受検が、最後のチャンスとなっています。

現在でも、英検の準2級取得(3級はみんな持っているので、準2級以上が求められます。)で、内申点が1点加算される制度を取っている都道府県がありますが、今後は、より積極的な民間シフトの流れが起きていきます。

 

英検受験対策は、オンラインで何度でも繰り返し学べる、英検ネットドリルがおすすめです。↓↓↓


  • 大学は、「アドミッション・ポリシー」を事前に明示し、受験者にどんな能力を身につけてきてほしいかを知らせる。

 

 

小・中・高での教育改革

 

2020年に、大きな変更があるのは、大学だけではありません。

高校でも、新テスト「基礎学力テスト(仮)」の導入が、予定されています。

とはいえ、都道府県によっては高校時に学力テストを実施しているところも多いので、その代わり、ぐらいの存在です。

ただし、この新テストは、アクティブ・ラーニングの飛躍的な充実を図ることを目的としているので、試験内容は変わるそうです。

 

学生にとっては、基礎的な学力の積み上げのペースメーカーのため、教員にとっては、基礎学力を測定しやすくするため、また、アクティブ・ラーニングを効果的に進めるために、活用されるそうです。

 

小中学校でも、英語とプログラミングの必修化など、2020年は、21世紀型教育の改革元年。

2007年度以降に生まれたお子さまは、義務教育のうちから、新しい教育を受けられることになります。

 

一連の教育改革で、子ども達が、これから必要な生きる力を、ちゃーんと身につけられるようになれば、

今回の大学入試改革で、一番、得をするのは、他でもない、子供たちです。

 

 

移行期間が大学入試時期と重なる学生さんは、出題傾向が急に変わって大変かもしれませんが、

ご自分の未来に向けた志に、少しでも近づけるような道を、歩めるようになるといいですね。

 

最後まで読んでいただき、まことにありがとうございました。

 

文部科学省がすすめるSTEM教育とは:21世紀型雇用のホットスポット

 

2020年の教育改革で、文部科学省が小学校にプログラミングを必修科目として導入することが決まり、注目を浴びている理数教育、いわゆる「STEM教育」とは、一体何なのか?

また、一般にはまだあまり知られていませんが、理科に関しては、高校の指導要領に「理数探求」「理数探求基礎」という科目が新設されることになりました。

これは、従来の物理、生物、化学といった理科科目に追加される形で、21世紀型スキルに必須の問題発見力と課題解決力を育み、鍛え、雇用市場が求めるスキルと学校で習得できるスキルのギャップを少しでも埋めるための教育改革が、まもなく始まります。

現在(2017年度)、中学1年生以下のお子さんに影響があります。

今回は、「親が知っておくべき未来の用語シリーズ」として、聞き慣れないかもしれませんが、世界中で推進されている理数教育の「STEM教育」と、その派生語の「STREAM教育」についてまとめてみました。

 

はじめに

 

本題に入る前に、日本の学力は世界の中でどのあたりか、ご存知ですか?

じつは、PISA学力調査(2015年学習到達度調査、OECD非加盟国含む72か国対象)で、

[btn class=”bg-yellow big lightning”]科学リテラシー2位数学5位[/btn]なんです。

日本人の子どもたちの理数系の学力が世界の上位に位置しているのは、喜ばしいことですね。うひゃー、かしこい!(・ω・ノ)ノ

この学力調査は、国の平均点ですから、アメリカや中国、ロシアのように、出来る人はものすごく出来るけど、国内の格差が大きい国は、点数上は不利になります。そのため、全体的に学力がおしなべて高い国が、ランキング上位に来ます。

その傾向自体は、とてもいいことだと思いますが、全体の学力も上げながら、

[btn class=”bg-yellow big lightning”]

✔ トップレベルの人材の学力をさらに伸ばし、トップ層を厚くしていくこと

✔ 理数教育が自分の将来に役に立つと思う学生の数を増やしていくこと

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これらが、今の日本の理数教育の課題だと、理系子育てオタクのなごみは、ひしひしと感じています。理科は中学生になると、面白くないって思う学生さんが多く、そういう学校での理科に対する倦怠感が、理数系を志す学生がいっこうに増えない理由のひとつかな、と。

 

STEM教育とは

STEMは、Science、Technology、Engineering、Mathの頭文字を取ったアメリカ製の造語です。

[btn class=”bg-yellow big lightning”]STEM=科学、技術、工学、数学[/btn]

今後も需要増と新卒でも高収入が見込まれる理数系のSTEM人材ですが、不足を補うため、初等・中等教育から理系を重視し伸ばしていく教育方法のことを、STEM(ステム)教育と呼びます。

 

アメリカで始まったSTEM教育ですが、北欧のフィンランド、アジアのシンガポールなどのSTEM教育先進国を筆頭に、

「第三世界」と呼ばれるアフリカ・アジア・ラテンアメリカ地域にも、ここ数年で、広がりを見せています。

とくに、ケニア、ブラジルなどは、理系出身のベンチャーCEO兼新しいタイプの教育者を、何人も輩出しています。

ブラジルでは、社則のない会社を経営する新時代の社長さんの運営する私立小学校で、自転車を部品を組み立てて作ったり、スマホ連動のロボットやドローン(quadro-copter)を操ったりと、独自の面白いカリキュラムが、TEDスーパープレゼンテーションで紹介されていました。

 

学校でのSTEM教育については、教育界の方々よりも、IT系起業家やカリスマ経営者など財界のエリート層の方が、その必要性を強く訴えています。未来の社会の変貌がより実感を伴って推測できるからこそ、STEM人材の育成に積極的で、彼らを社会を変える原動力にしようとしているのだと思います。

 

では、STEM教育の、Science、Technology、Engineering、Mathについて、順に見ていきましょう。

Science

「科学」という言葉は、とても広い意味を含んでいて、自然と人間についての観察・実験を伴う学問すべてを指す場合、

経済学や社会学なんかも、科学領域に入っていましいますが、STEM教育で言うところのScienceは、おもに「自然科学」を指しています。定義を狭めたつもりですが、それでも広範囲。

生物学、物理学、化学、薬学、医学、天文学(宇宙含む)、地学、海洋学などなど、様々な自然現象を観察したり、実験したりして、真理や法則を見つける学問です。

遺伝子解析や遠隔手術などで注目を集める生命・医療分野は、科学のなかでも、21世紀中に、特に発展が見込まれています。

こちらの『2100年の科学ライフ』(ミチオ・カク著)に、未来の科学の発展について詳しく書かれていますので、これから伸びる分野や、ご自分やお子さまへの生活への影響を覗いてみたい方は、一読をオススメします。分厚いですが、読み応えも新鮮さも申し分ないです!

 

Technology

「技術」の定義も、科学と同様に、かなり広範にわります。

科学ー技術ー工学の三者は、密接に結びついて発展してきており、ニワトリとたまごの関係に似て分けがたい存在です。

工学には技術が必要不可欠だし、科学を探求するからこそ技術が発展します。

ただ、あえて範囲を絞って業界を挙げるとしたら、情報工学などハイテク分野の学問でしょうか?

昔は重くて大きかったパソコンが、薄いスマホに集約された今、ハイテク業界では、国ぐるみで襲ってくるハッカー集団から重要インフラシステムを守るためのセキュリティ対策や、スマートシティを実現するためのセンサー、制御、クラウドなどの技術、パソコンを遥かに凌ぐ「量子コンピュータ」の開発にむけたプログラミング言語の開発、AIのディープラーニング、フィンテックにブロックチェーンなどなど、Techワールドではホットな話題には事欠きませんし、人材需要はこれからも旺盛です。

 

なごみは、こちらの本と雑誌を読んで、ブロックチェーンについて、ざっくりですが理解しました。マイニング業者は今や中国の独壇場らしいですが、日本のベンチャーも挑戦しているようです。応援したいです!

 

Engineering

工学は、一言でいえば、ものづくり。

物理学や数学をもとにして、ひとの暮らしに役立つ物や環境を作りだすための学問です。

自動車の内燃機関や航空工学、土木工学の発達により、人間の移動手段は大いに進化しました。

昔は、どう頑張っても馬車だったのが、今じゃバイク、車、飛行機は当たり前。

クルマの無人自動運転の解禁だって、目前に迫ります。(アメリカの話です。日本では慎重~に進行中。)

機械工学、素材工学、電子工学、宇宙工学、遺伝子工学、などなど、「〇〇工学」は芋づる式に増やせます。

 

Math

数学は、実験なしに、理論上で真理を追究する学問なので、Scienceの自然科学からは、切り離されて定義されていますが、計算・空間把握能力など、基礎的な数学は、すべての理数教育のもとにあるものです。

速く大量に計算する能力は、演算の得意なコンピュータにはかないませんが、ブラックボックスの中にある数式を導くことができる数的能力は、必要だと思います。

その能力を引き出すために、小学校での計算ドリルは、やっぱり大事だなと思う、今日この頃。

 

<関連記事>

理系脳を育てる親子の理系子育て必読書・厳選5冊(STEM教育)

 

 

STREAM教育とは

そして、STEM=科学、技術、工学、数学の4分野に、

最近、重視されるようになってきた、Robotics、Artを加えたものが、STREAM(ストゥリーム)。

 

Robotics

人口減少をまもなく迎える超少子高齢社会の日本は、ほかの先進国の政治家や研究者達から、静かに大注目されています。

この、静かに、確実に迫り来る、経済縮小と国力逓減の国難を、一体どうやって克服するんだ?ってね!

 

そこで、頼みの綱として、幅広い産業が投資しているのが、ロボット。

もともと、自動車の組み立てや食品工場など、国内のオートメーション化された工場には欠かせない存在のロボットでしたが、

ヒト型ロボットも、相次いで登場。

日本科学未来館(東京都台東区)で会えるホンダのASIMO(アシモ)や、ディアゴスティーニのRobi(ロビ)、村田製作所の踊るロボット(リオ五輪の閉会式のパフォーマンスが未来的だった!)、ソフトバンクのPepper(ペッパー)くんなど、

ヒューマノイドロボットが、人間を助けながら、家族の一員のように暮らす未来をイメージするには、

ドラえもんだけでなく、SF本やSF映画に触れてみると、より具体的に想像できるようになります。

 

『Ghost in the Shell(攻殻機動隊のハリウッドリメイク版)』には、AIと人間とロボットの融合した主人公が出てきますが、われわれ人間存在の行く末について、なごみは、かなり考えちゃいました。

こわい映像が出てくるので、親御さんだけで、または、中学生以上ならお子様もご一緒にどうぞ。

 

Art

Apple社のデザイン重視の製品設計のもと生み出されたスマホが、世の中を急激に変えました。

Airbnbの創始者メンバーに美術大学出身のアイディアマンがいたり、

生命工学とアート、数学とアートを融合させる新しい試みが、世界各地で行われていたりと、

Artは、その高いデザイン性で、人間の感性に、脳の潜在意識に、強力に働きかけていくため、今後、プロダクトデザインのみならず、他分野とのコラボにより、存在感を増していくようになると言われています。

 

STEM教育(STREAM教育)も重要ですが、並行して育ててあげたい、21世紀型スキルが身につく子育てについては、こちらの本も参考になります!

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

まだ間に合う!夏休みの自由研究をコンクールに出品しちゃおう

旺文社主催の自由研究のコンクールは、締め切りを過ぎてしまいましたが、

今からでもまだ間に合うコンクールが、あります!!

 

毎日新聞社が主催、オリンパスが協賛する「自然科学コンクール」、略して「シゼコン」

 

シゼコン概要

 

対象:全国の小・中学生。学校内のグループ単位での応募も可。

 

内容:理科の自由研究。観察、実験などの記録と考察をまとめたもの。オリジナル作品に限る。

 

*他の全国規模のコンクールとの重複応募は不可。ただし、地域限定のコンクール(学校や市区町村、都道府県など)に出品したものはOK。

 

締め切り:2017年10月31日


 

なんと!

太っ腹なことに、応募した作品は、事務局負担で返却してくれます。(国内のみ)

そして、受賞できなかったひと全員に、参加賞(賞状と文房具)が、プレゼントされます。

昨年は、約1万2千件の応募があったようです。

 

過去の入賞作品がHPで見られるのですが、

小中学生がこんな本格的な研究をしたなんて凄い!と感心するものから、

思わずクスっと笑顔になれる何気ない疑問の解決にいたるまで、

テーマはかなり自由です。

 

受賞者発表は、12月下旬に、シゼコンHPと、毎日新聞と毎日小学生新聞の紙面にて掲載されます。

授賞式は、お台場の日本未来科学館のホールで、1月に開催されます。

 

 

シゼコンのこころ

 

このコンクールに情熱を注いでおられる、数学者の秋山仁先生による、

子供たちの「科学する心」を育てましょう。(全文はこちら)

というメッセージは、

子育てに携わるすべての人を勇気づけ、道を照らしてくれる言葉だと思いました。

 

子育てとは、食事や環境を与え、自己肯定感を育むことだけではなくて、

もともと人間に備わっている、ありふれた日常を「科学する心」を育てるという使命が、

あった方が、俄然、楽しい。

 

自分事で、しかも単なる反省文で、まことに恐縮ですが、

子供がまだ小さな頃は、「なぜ?」「どうして?」攻撃が、子供らしくて、かわいくて、

親子の会話の中で、最大限に尊重してあげられる余裕があったのに、

忙しい毎日の中で、通園、通学、習い事、さらに自分の仕事を「こなす」生活が始まると、

脇に追いやられてしまうのが、道路にしゃがみこんでいつまでもアリを見ている時間。

 

アリに限らず、雲の形や流れや、木の葉の落ちる曲線や、転がっている石の収集。。。

 

自然豊かなキャンプ場に行けなくても、ありふれた日常の中にある自然をじっと見る時間。

そういう時間こそが、科学する心を育てるんだよなと、

秋山先生のメッセージを読んで、あらためて、心に刻みました!

 

シゼコンありがとう!

 

来年、応募します!!(笑)

 

 

締め切り迫る!夏休みの自由研究をコンクールに応募しよう

夏休みの自由研究ですが、子も親も、毎年よく頑張りますよね!

理科自由研究への取組みも、年々レベルアップしていくことと思います。

 

完全オリジナルな研究を行った場合は、コンクールに応募することができます。

 

第61回 旺文社 全国学芸サイエンスコンクール

 

【サイエンス分野】

 

対象:小学4年生~高校生

 

内容:小中学生は、理科に関する自由研究。

   高校生は、自然科学に関する研究論文。

 

 注)未発表で、コピペではないもの。規定違反が判明したら、受賞後でも取り消しに。

 

締め切り:2017年9月27日(水)

 

個人だけでなく、学校内のチームや、サイエンス教室や塾などの団体でも、

応募することができます。

昨年は、サイエンス分野だけで、国内外から4万件超えの応募がありました。

 

内閣総理大臣賞、文部科学大臣賞など、最優秀作品には、重みのある賞が授与されます。

12月に受賞者発表、3月に授与式&レセプション(ホテルオークラにて)が、開催されます。

 

たとえ賞がもらえなかったとしても、自分の研究結果を、人に見てもらえるように、

きれいに見やすい形でまとめる工夫をすることは、

子供たちの学びに、大変有意義です。

また、自分が応募したコンクールの、他の受賞作品に興味を持つきっかけになれば、

今まで発想しえなかったアイディアが、生まれるかもしれませんね。

 

今年はもう時間がないという方は、来年のために、ぜひ詳しい内容をチェックしてみてくださいね。

 

https://www.obunsha.co.jp/gakkon/application.html

 

 

英語好きならココ!スーパーグローバルハイスクールまとめ(東京)

こんにちは、理系子育て案内人のなごみです。

人生100年時代に、ひとりでも多くの子ども達が、ハッピーに活躍できる力をつけるには、

AI社会の基礎知識である理系の素養と、世界のコミュニケーションツールとしての英語が必須。

このような21世紀型スキルを身につけられる教育は、どうすれば受けさせてあげられるのでしょうか?

なごみは都内在住ですが、大学まで神奈川県民だったので、都内の学校のことはあまり知らず、先輩ママさんや教育関係の友人・知人に聞いたり、じっさいに学校に行ったりして、自分なりに納得がいくまでリサーチしています。

今回は、理系と英語のうち、後者の「英語」をメインに伸ばすことができる、都内の高校および中高一貫校について、調べました。

 

英語の読み書きだけではなく、ツールとして、友達づくりやプレゼンに使えるようになる土台を築けるかどうか、

そこが注目ポイントです。

 

2020年から小学校での必修科目化が決まり、ますます必要性が増してきた、英語の早期教育+中等教育。

英語教育に熱心な都立高校は、以前の記事で、「東京グローバル10(参考記事)」としてご紹介しましたが、

今回は、国私立校もふくめた、「スーパーグローバルハイスクール(東京版)」についてまとめました。

 

スーパーグローバルハイスクールとは?

 

文部科学省が進めてきた、国際化教育の推進の一環で、平成26年度に始まったのが、このスーパーグローバルハイスクール(SGH)制度。

全国の高校、中高一貫校に募集をかけ、たくさんの応募の中から選ばれた英語教育重点校は、2017年度で123校にのぼります。

単なる語学習得だけではなく、その延長にあるグローバルリーダーの育成を掲げているため、どの学校もエリートな香りが・・・くんくん。(´ω`*)

 

文部科学省は、SGHに協力してもらって、グローバルリーダー育成のためのカリキュラム開発に向けて、実証研究するのだそうです。期間は5年。幹事校は、あの筑附(つくふ、と読みます)(文京区)。なっとく。

大学との連携、いわゆる「高大接続」が、SGH適用の前提条件になっているため、SGHのなかには、大学まである国立・私立高が多く見られます。

高校の運営側には、SGHに選ばれた~ということで宣伝効果がありますし、先端的な教育内容を、他校や文科省と共有するチャンスが得られ、カリキュラムの充実に寄与するので、両者は、Win=Winの関係です。

 

応募した学校のなかで、カリキュラムの継続性や高大接続の面で条件に合わず、採択されなかった学校の中にも、SGHとよばれるにふさわしい、英語教育に顕著な取り組みのある学校が数多くあったため、

SGH-A(スーパーグローバルハイスクールーアソシエイト校)というカテゴリーを作り、SGHとSGH-Aを合わせて、スーパーグローバルハイスクールコミュニティとして活動しているそうです。



SGHとSGH-A指定校一覧(東京)

<SGH(スーパーグローバルハイスクール)>

(国立)

  • 筑波大学附属高等学校(文京区)
  • お茶の水女子大学附属高等学校(文京区)
  • 東京学芸大学附属国際中等教育学校(練馬区)
  • 東京工業大学附属科学技術高等学校(港区)
  • 東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校(台東区)

 

(私立)

  • 青山学院高等部(渋谷区)
  • 富士見丘中学校高等学校(渋谷区)
  • 渋谷教育学園渋谷高等学校(渋谷区)
  • 佼成学園女子中学高等学校(中野区)
  • 品川女子学院(港区)
  • 国際基督教大学高等学校(三鷹市)
  • 早稲田大学高等学院(練馬区)
  • 順天高等学校(北区)
  • 昭和女子大学附属昭和高等学校(世田谷区)
  • 玉川学園中等部・高等部(町田市)
  • 創価高校(小平市)

 

<SGH-A(アソシエイト校)>

(国立)

  • 東京学芸大学附属高等学校(世田谷区)

 

(私立)

  • 啓明学園中学校・高等学校(昭島市)
  • 東洋英和女子学院中学部・高等部(港区)
  • 大妻中野中学校・高等学校(中野区)
  • 文京学院大学女子中学校・高等学校(文京区)

 

中学受験をして入れるSGH(東京)

 

  • 筑波大学附属高等学校(文京区)
  • お茶の水女子大学附属高等学校(文京区)
  • 東京学芸大学附属国際中等教育学校(世田谷区)
  • 青山学院高等部(渋谷区)
  • 富士見丘中学校高等学校(渋谷区)
  • 渋谷教育学園渋谷高等学校(渋谷区)
  • 佼成学園女子中学高等学校(中野区)
  • 品川女子学院(港区)
  • 玉川学園中等部・高等部(町田市)
  • 啓明学園中学校・高等学校(昭島市)
  • 東洋英和女子学院中学部・高等部(港区)
  • 大妻中野中学校・高等学校(中野区)
  • 文京学院大学女子中学校・高等学校(文京区)

 

中高一貫や私立など100%内部進学できる学校もありますが、なかには、うえに設置されている高校には、上位50%だけが上がれるというシビアな学校もあります。

また、大学まで設置されているけれど、内部生の成績上位者は、こぞって他大を受験する学校もあります(とくに共学の男子生徒と、女子大の併設校)。その辺の事情は、実際に入ってからでないと、わからなかったりしますよね。

よって、エスカレータで大学まであるから~と、のんびりしていられないのが、中受あるある。

また受験生やるかと思うと、親は冷や汗ものですね。(^-^;

お子さんが自分で進路を決めて、自分でがんばるって決めるのは、とってもいいことではありますが!

 

スーパーサイエンスハイスクール(SSH)にも選ばれているSGH

これからの教育では、グローバルに活躍できる能力が、あるに越したことはありませんが、理系の力もまた、必要不可欠な素養です。

英語と理系の両方を、高校で強化できる文理ハイブリッドな学校も、なかにはあります。スーパーグローバルで、かつ、スーパーサイエンスな感じですよ。ムフフ

21世紀の「スーパーハイブリッドハイスクール(なごみ命名)」は、コチラの6校でーす! じゃじゃん!!

 

<スーパーグローバル+サイエンスハイスクール>

(国立)

  • 東京学芸大附属高等学校(世田谷区)
  • 東京学芸大附属国際中等教育学校(練馬区)
  • 東京工業大学付属科学技術高等学校(港区)

 

(私立)

  • 早稲田大学高等学院(練馬区)
  • 文京学院大学女子高等学校(文京区)
  • 玉川学園高等部・中学部(町田市)

 

なんかもう、凄すぎて、、、頭がクラクラしてまいりました。

 

早稲田大学高等学院は男子校ですが、なごみのまわりでも、ここを目指している男の子の話は、ちらほら聞きます。

名門大学までエスカレータで、スーパーグローバル&スーパーサイエンスとあらば、人気にもなりますよね~。

 

これらの学校で教鞭を取っておられる先生方のなかには、未来のことを見据えて、今からできるだけのことを子ども達に伝えてあげたい、というお心をお持ちの方が、きっといらっしゃるんだろうな~という、希望のようなものを感じました。

それに、SGHやSHHになっていなくても、先見性のある学校は、日本全国、津々浦々さがせば、きっといっぱいあるんだと思います。

秋田国際教養大学や、北陸先端科学技術大学院大学など、英語特化、理系特化で成功してきている大学もありますし、それの前段階の中等教育でも、教育改革は静かに進行中です。

 

将来有望な若者たちに、ぜひ大活躍してもらえるような、居心地のいい未来の日本を、

家庭から、学校から、地道につくっていきたいですね!

 

昔とは様変わりした教育・進学事情について、理系子育て情報について、お役に立つ情報が、拾えるかもしれませんので、通勤やお子様の送迎の待ち時間といったスキマ時間に、

もしよかったら、「りけたまナビ~理系のたまご育て」ブログを、たまに覗いてみてくださいね~。

お気に入りに登録していただけましたら、たいへん嬉しいです。

最後まで読んでいただき、まことにありがとうございます。

理系のたまごを育てる!スーパーサイエンスハイスクールまとめ(東京都)

人生100年時代に食べていける力を子供たちに!こんにちは、理系子育て案内人のなごみです。

 

中学受験を考えているかどうかに関わらず、知っておきたいのは、進学先の高校での、理数教育への取組み。

理数教育は、これからどんどん普及して、やって当たり前の教育内容になっていく流れかと思いますが、

理系子育て黎明期の今は、学校によって、カリキュラムに大きな差があります。

 

そんな中で、今注目されている、理数教育重視の高校「スーパーサイエンスハイスクール(SSH:Super Science High Schools)」を、ご存知でしょうか?

 

文科省に認められた教育カリキュラム・教員の質・研究施設を持つ、スーパーにサイエンスなハイスクールのことですよー!( ´艸`)

 

理系に強い高校、大学受験に強い高校、AI時代に食べていける理系の素養が身につく高校として、

今後、より一層、人気が高まっていくと、しいくいんは予想しています。

 

今回は、東京都内にある、理系を育てる高校「スーパーサイエンスハイスクール」について、まとめてみました。

 




 

スーパーサイエンスハイスクールとは

 

文部科学省が、全国の国公立・私立高校に、指定校になりたいかどうかおふれを出し、

各高校が応募し、厳正なる審査の上、みごと採択された学校が、

スーパーサイエンスハイスクール(以下、SSH)」として、指定を受けます。

 

学校での実験や研究に関わる費用(機材や材料の購入費、教員や生徒の研修費用、招聘講師への講演料など)は、

さまざまな研究費の分配先を決める、国の機関である、科学技術振興機構(JST)が支援します。

つまり、国のお金で、手厚い、先端科学技術の教育が、受けられるのです。

 

平成14年度からこじんまりと始まったSSHですが、

認知度が高まるにつれて盛り上がり、予算も増え、平成25年前後に、一気に拡大しました。

現在は、全国に、なんと、200校も!

 

 

SSHに指定された高校に通う生徒は、

実験施設の整った高校で、白衣姿で理科実験に取り組みます。

 

そして、自分で好きな研究テーマを決めて、卒業までに実験して論文を書いたり、

短期留学先で、グループで考えたベンチャービジネスのアイディアを英語でプレゼンしたり、

宇宙開発再生可能エネルギー生物・医療などの、これから重要度がより高まる分野についてゲストスピーカーの話を聞けたり、

ノーベル賞受賞者が、学校で講演してくださったりと、

高校生活を通じて、エキサイティングな知的な刺激が、たくさん受けられます。

 

将来やりたいことがまだわからない年代の子ども達も、このように、チャンスの芽がゴロゴロしている環境なら、

自分が何に興味を持っているのか、どんな事を面白がれるのか、知るきっかけが得られそうです。

 

高大接続を進める一環として取り入れられた制度でもあるので、大学との交流もさかんです。

高校1,2年のときに、生徒の希望に沿って、全国各地の大学の研究施設を訪問したり、

高校生の研究そのものが、大学・大学院の研究室と共同で、行われることもあるそうです。

内容が専門的になればなるほど、特別な機材や演算用コンピュータが必要になるので、

そうなるのもうなずけますよね。

そこでの研究内容や学力・人柄が認められ、AO入試や指定校推薦枠で、大学に進学できる生徒もいるそうです。

 

 

東京都のスーパーサイエンスハイスクール一覧

 

東京都では、現在、国立4校、都立5校、私立3校が、計13校がSSHに指定されています。

そのうち、中学受験をして入学できる中高一貫校が、筑駒、学附国際、小石川。

私立の東海、文京、玉川は、中学からでも高校からでも、受験できます。

 

<国立>

  • 筑波大学付属駒場中学校・高等学校(世田谷区)
  • 東京学芸大附属高等学校(世田谷区)
  • 東京学芸大附属国際中等教育学校(練馬区)
  • 東京工業大学付属科学技術高等学校(港区)

 

<都立>

  • 日比谷高等学校(千代田区)
  • 戸山高等学校(新宿区)
  • 小石川中等教育学校(文京区)
  • 科学技術高等学校(江東区)
  • 多摩科学技術高等学校(小金井市)

 

<私立>

  • 早稲田大学高等学院(練馬区)
  • 東海大学付属高輪台高等学校(港区)
  • 文京学院大学女子高等学校(文京区)
  • 玉川学園高等部・中学部(町田市)

 

 

SSHに指定されている高校は、英語教育も熱心なところが多く、

東京都教育委員会肝いりの「東京グローバル10(関連記事)」や、文科省肝いりの「スーパーグローバルハイスクール(SGH、アソシエート校含む)」に、SSHと同時に指定されている学校もあります。

 

いかがでしたでしょうか。

全国的に有名なトップ進学校から、大学へのエスカレータ進学はない国立大付属高、大学までエスカレータの私立校まで、さまざまな高校が、理数教育に積極的に取り組んでいるんですね。

 

将来有望な若者達と、志ある教員の方々のおかげで、日本の未来は、明るくなるかもしれませんね!(^^)w

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

4歳児もハマる!理系脳をそだてる知育玩具3選!プレゼントにも

理系の素養を身につけるために必要となる学力の基礎となるのは、

・空間把握能力
・数的感覚

この二つと、言われています。

幼少期から、理数系の知育玩具を遊びのなかに取り入れてあげることで、

小学校にあがってから、算数が得意科目に、なんてことに!?

 

特別に「知育玩具」と銘打っていなくても、高価でなくても、理系脳をそだてる、シンプルなおもちゃがあります。

子供が飽きない、遊び方が限定されていないので想像力の赴くままに色んな遊びに発展させることができるところが、一石二鳥で、お得感倍増です♪

 

こんにちは、理系子育て案内人のなごみです。

子供たちが人生100年時代をハッピーに生きる力を引き出すために、理系の才能を伸ばす子育てをしています。

くわしくは、ブログについてと、AI社会を生き抜く!文系親が子どもを理系に育てる方法をご覧くださいね。

 

今回は、3歳児、4歳児、5歳児の、シナプスの急速に発達するゴールデンイヤーのお子様に、特にオススメの、理系脳を育むおもちゃを3つ、ピックアップしてご紹介します。

 

お子さんへのお誕生日プレゼントやクリスマスプレゼントはもちろん、帰省時など、親戚の子どもたちへのプレゼントとしても、よろこばれますよ~。

(注)子どものがっかり防止のために、持っているかの確認だけは、事前にしておきましょう。

 

<理系脳を育てるシンプル知育玩具・3選>

① ブロック

② ウノ、トランプ

③ 立体パズル

 

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積み上げて何かの形を作る ⇒ 空間把握力の向上

数字を見たり並べたりする ⇒ 数的感覚を身につける[/btn]

 

のに、それぞれ役立ちそうですね。

 

では、それぞれのおもちゃで、どんな遊びができるのでしょうか。

玩具があっても、遊び方がわからないお子さん、親御さんが少なくないようですから、

あげた時に一緒に遊んであげて、色々な楽しみ方を見せてあげると、よろこんでもらえそうです。

 

① ブロック

デュ〇ロシリーズの大きなブロックは、小さな子の手になじみやすく、赤ちゃん期を卒業したちびっ子に、最適なブロックです。

 

<男女とも、はじめてはコレ!>

みどりのコンテナシリーズは、わが家は2歳のお誕生日にプレゼント。以降、どんどん色んな種類が増えていくことに…(*^^*)

 

<女の子向け>

ディズニープリンセスシリーズは、ピンクやうす紫といったこの年齢の女の子が大好きなカラーが入っています。作ったあとはごっこ遊びで、女子は設定決めが時間がかかりますが、かわいいので〇!

 

<男の子向け>

男の子にはやっぱり、のりものが鉄板!

 

② ウノUNO、トランプ

世界中どこでもだれとでも楽しめるカードゲームと言えば、ウノ。ルールが簡単で、3、4歳くらいから立派に遊べます。

トランプは、欧米だとポーカーが人気のようですが、技の名前が英語なので、ちいさな子供にはまだむずかしいです。

日本では、ババぬき(ジジぬき)、7ならべ、大富豪(「ど貧民」と呼ぶ地域もあります)、スピードなど、様々な遊びかたがありますね。

とくに、7ならべと、スピードは、数字を、下からも上からも、順番に並べていくゲームですので、

数字をじっくり見て、声に出して、自分の手で並べる、という体験を通じて、子供は自然と数を覚えます。

 

同い年くらいの子ども達が競争すると、より一層集中して遊びます。

大人が遊んであげる時は、大幅に手加減して、子どもに勝たせてあげましょう。

 

③ 立体パズル

さまざまな形の立体パズルが売られていますが、最初は、大きめのブロックで、解法が載っている絵本付きのものが、とりかかりやすいでしょう。

上の写真のお城の立体パズルは、なごみ家がアメリカに住んでいた時に、当時3歳だった娘にプレゼントして、本当に面白くて、謎解きに頭を使うけれどむずかし過ぎず、3歳~6歳の子供にとってもオススメなんですが、アマゾンで見つけられなかったのでリンクが貼れませんでした。

もし、Barns&Noblesのおもちゃコーナーに行く機会があれば、チェックしてみてください!まだ売られているかな。。。30ドルしなかったと思います。

 

木製のパズルは、親受けもよく、ギフトに大人気ですが、ヨーロッパからの輸入ものなどは、日本で買うと高価なものも多いですよね。実際に子どもと一緒に遊んでみると、プラスチックでも、木製でも、素材は何でも良いんだなと思えました。

 

<オススメの立体パズル>

  • VFunix 立体パズル (木製)

  • エド・インター 立体パズル (木製)

  • ロンポス (プラスチック製)

ロンポスは、大人でもやりがいのあるちょっと難しいパズなので、親も脳トレになる!と思って、替わりばんこに遊んでいます。

けっこうむずかしいので、5歳以上~何歳までも楽しめます。容器が小さいので、お出かけに持っていき、新幹線の車内やレストランの待ち時間に遊んでいます。

 

空間把握力を養う立体パズルなら、こちらのピタゴラスもオススメです!

<関連記事>

立体パズルdeひらめき!理系脳を育てる知育玩具ピタゴラスがオススメな4つの理由

 

 

この頃、一家に一台になりつつある「しゃべる地球儀」も、お誕生日プレゼントなどにオススメです。

<関連記事>

しゃべる地球儀で頭がよくなる?お値段と機能を徹底比較~レイメイ・パーフェクト・ほぼ日

 

 

いかがでしたでしょうか?お子さんにぴったりのものが、見つかりましたでしょうか?

 

親子で、祖父母と孫で、遊べる時間は、子どもが子供でいるあいだだけ。意外とあっという間です。

ぜひ、ご家族や友人同士でふれあいながら、おもちゃをかこんで、笑いありドラマありの、スキンシップあふれる時間を、お過ごしくださいね。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。